菓子器(かしき)

2018.6.1

用語集テンプレ

菓子には主菓子と惣菓子との二種があり、前者は生菓子で濃茶に使い、後者は軽い干菓子で薄茶に用います。

●主菓子器 
主菓子は、一人前ずつ銘々敷にするのが正式です。
そのため菓子椀か縁高を用いるのがよいとされています。
略式として皿などで銘々敷とすることもあります。
それがさらに略されて、連客の数だけ菓子鉢に盛り込んで出すことが往々あります。

菓子椀 ・・・
名称の通りもっとも正式なものです。
多くは朱塗、縁金のやや低い椀です。
現在では、菓子の茶事(飯後の茶事とも)で用いられます。

縁高 ・・・
縁高の項参照。

銘々盆 ・・・
縁高扱いより略式となります。
同じ形のものを連客それぞれに敷くもので、南鐐、砂張、漆器、陶器などがあります。
大きさは定まっていませんが、およそ直径5寸ほどの揃いのもので、黒文字を一本ずつ添えておきます。
場合によっては干菓子を一緒に載せておくこともあります。

食籠 ・・・
食籠の項参照。

菓子鉢(盛込鉢) ・・・
もっとも一般的に用いられるのが菓子鉢です。
唐物和物両様あります。

このほか、蒸し菓子を蒸籠(せいろう)に入れたり、花見団子を田楽箱に入れたりと、趣向により、また季節に応じてさまざまな菓子器が使われます。

●干菓子器
薄茶のときに干菓子(惣菓子、取菓子ともいう)を盛る器です。
正式の茶事では、主菓子器との調和・対照を考慮して取り合わせられるようですが、唐物の螺鈿や堆朱・堆黒の精巧を極めたものから、砂張などの金属類、さらに各種の盆から手の付いた籠まで、材質、形状、意匠とも数限りなくあり、歴代家元の好み物も多種類あります。

振出し ・・・
茶箱用の小形の干菓子器です。
金平糖などを入れて、客が傾けて振って出すことからの名称です。
待合などに香煎を入れて汲出盆に添えておくこともあります。

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