滋賀県の特産品「ふなずし」作りを家庭で体験しました!

スタッフブログ
2023.9.4

こんにちは。
いつもご覧いただき、誠にありがとうございます。
千紀園スタッフ佐藤です。

滋賀県内に住む夫の友人が10年以上前より家庭で「ふなずし」作りをされており、8月初旬に夫と息子が本漬けに参加しました。
私も10数年前に参加した時の事を思い出しながら、当日の様子を伝え聞きましたのでご紹介致します。

当日は総勢15名程が参加し、皆様々な湖魚や湖魚の料理を持ち寄って琵琶湖の恵みパーティとなり、夫も息子もとても楽しかったそうです。

 

ふなずしとは

「ふなずし」は塩漬けした魚と米を漬け込み、発酵させた「なれずし」(古来のすしの一つ)の一種で、湖国滋賀を代表する味覚の一つです。

ふなずしは、現存する最古の寿司ともいわれています。

 

なれずしとは

なれずしは魚を長期保存するための加工方法で、腐敗しやすい魚を発酵させることによって、年間通して食べることができるようになります。

滋賀県ではフナを始め、ウグイ、ハス、モロコ、アユ、ハイ、ビワマス、コイ、ドジョウなどがなれずしにされますが、「ふなずし」はその代表格で、五穀豊饒を祈る神社の祭礼に神撰として奉納されることが多いです。

ふなずしの特徴

「ふなずし」は琵琶湖でとれる子持ちのニゴロブナを使用することが多く、ニゴロブナを塩漬けにした後、炊いた飯(お米)をニゴロブナに詰め、容器の中で一定期間発酵させて食べる発酵食品です。

発酵中に産生する乳酸で骨が軟らかくなり、骨まで食べることができます。
また、増えた乳酸菌による整腸作用もあり、栄養価も高いそうです。

滋賀県では古くから腹痛や体調不良の際は、薬の代わりに「ふなずし」を食す習慣があるそうです。

県内には原料となるニゴロブナや、塩漬け・本漬けの方法にこだわりを持った魚屋や加工業者があり、それぞれが作るふなずしの味を楽しめます。

以前は各家庭でつくられていたそうですが、近年は琵琶湖の産卵環境の悪化、外来魚による食害の原因により、ニゴロブナが減少し、また、食志向の変化により「ふなずし」をつくる家庭が減少しつつあります。

また、近年では家庭で「ふなずし」を作る場合、魚屋や漁師から塩漬けしたフナを購入し、本漬けをすることが多くなっています。

ふなずしの本漬け体験

夫の友人宅では、生のニゴロブナを魚屋さんから購入するところから始まり、塩漬け、本漬けを行っています。

本漬けをする時期は夏の土用頃の暑い日を選びます。
この日もとても暑い日でした。

まず初めに、春より塩漬けにしておいたニゴロブナを取り出し、水できれいに塩やウロコを洗い流し、ブラシで磨き上げます。

次に洗ったニゴロブナを日陰で数時間干します。

干し終わったニゴロブナと炊いておいた飯と清酒を用意し、ビニール袋を敷いた樽に清酒にひたした手で飯を敷きます。

水で密封して発酵させるのが昔ながらの方法ですが、近年ポリ漬物袋で密封するより簡単な漬け方が開発されたそうです。
この漬け方によって、あらたな手作りファンを獲得しているそうで、当人宅もこの方法で行っています。

続いてお腹や頭の中まで飯を詰めたニゴロブナを重ならないように入れ、また飯を入れ、ニゴロブナを入れ…を繰り返します。

最後に飯を敷き詰め、密封して重しをのせ、当日の本漬け作業完了です。

その後は触らず骨が柔らかくなるまで漬け込み、お正月には食べごろを迎えるそうです。


ふなずしにご興味を持たれた方、ぜひ一度ご賞味下さい。

 

 

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