炉(ろ)

2018.6.7

用語集テンプレ

茶の湯は一年を炉と風炉の二季に分けています。
炉は十一月に開かれ、四月にふさがれます。
十一月に炉を開くことを「炉開き」あるいは「開炉」といいます。

炉には、炭櫃(すびつ)の内側を土塗にしたものの他、銅板を張ったものや石製、鉄製、また陶製の炉もありますが、土塗の炉が正式とされています。
土塗の炉は炉壇、土壇と称され、炭櫃の内部を荒壁に塗り、その上に和紙を張り、さらに上塗りをしたもので、古くは毎年の炉開きの前に塗り直すのが心得とされました。

茶室に炉を切る位置は、四畳半切、台目切(だいめぎり)、向切(むこうぎり)、隅炉のそれぞれに本勝手と逆勝手があり、これらを合わせて「八炉(はちろ)」といいます。
八炉は、畳の敷きかたや茶道口の位置に応じて、あらゆる茶室に炉が切れるように工夫されたものです。

八炉の他、裏千家独自のものに、大炉(だいろ)があります。
これは、十一代玄々斎が北国の囲炉裏から創案したと伝えられるもので、二月の厳寒期に限って開かれます。
寸法は一尺八寸(約54.5センチ)角、鼠色の漆喰仕上げが約束となっています。
大炉は、客に少しでも暖かさを感じてもらいたいという、もてなしの心の表れといえましょう。

 

 

 

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